今回は、朝日新聞社が推進する「ダイバーシティー・プロジェクト」との連携により開催された「イクメンシンポジウム」の模様をお届けします。このイベントでは、企業担当やイクメンとそのご家族の皆さんを無料でご招待! 多数の応募者の中から、抽選により約150名の方々にお集まりいただきました。
2010年11月14日(日)、東京ミッドタウンにて開催された「イクメンシンポジウム」。~イクメンは社会を変えられるか?~ 企業とイクメン達が考察する「男性の育児と社会」と題して行われたパネルディスカッションでは、パネラーとして4名の方をお招きしました。
イクメンサポーター企業・団体の代表として、住友商事・本山ふじか氏(人事厚生部労務チームサブリーダー)、髙島屋・中川荘一郎氏(人事部人事政策担当次長)。そしてイクメン代表は、第1回イクメンの星に選ばれた西村貴志氏と、イクメン宣言者のひとりでありタレントのセイン・カミュ氏です。
コーディネーターは、イクメンプロジェクト推進チームの佐藤博樹氏(東京大学社会科学研究所教授)が務めます。
「イクメンには、4つの壁があります。ひとつは、収入などが心配で踏み出せない『自分』。次は、夫に任せることのできない『妻』。そして、『上司』の理解、『夫の両親』の理解。この壁をどう乗り越えていくべきか、皆さんと一緒に掘り下げていきたいと思います」
イクメンサポーター企業・団体の代表として、住友商事・本山ふじか氏(人事厚生部労務チームサブリーダー)、髙島屋・中川荘一郎氏(人事部人事政策担当次長)。そしてイクメン代表は、第1回イクメンの星に選ばれた西村貴志氏と、イクメン宣言者のひとりでありタレントのセイン・カミュ氏です。
コーディネーターは、イクメンプロジェクト推進チームの佐藤博樹氏(東京大学社会科学研究所教授)が務めます。
「イクメンには、4つの壁があります。ひとつは、収入などが心配で踏み出せない『自分』。次は、夫に任せることのできない『妻』。そして、『上司』の理解、『夫の両親』の理解。この壁をどう乗り越えていくべきか、皆さんと一緒に掘り下げていきたいと思います」

![]() イクメンの星代表 |
今年8月、第1回イクメンの星に見事選ばれた西村氏。奥様が次男を妊娠中に切迫早産となり、3カ月を超える入院に。出産後の奥様と幼稚園に通う長男の育児を支えるために、1カ月間の育児休業を取得しました。まずはそのときの体験談を伺います |
「男性の育休取得については、私が勤務する事業所内では初めてのことでした。しかし社内ではすでに育休取得の先輩方がいらしたので、その体験談も後押しになりました。やはり、育児に積極的に参加している男性が社内に多かったことは大きいと思います。皆さん『納期を延ばすか?』なんて声をかけてくれたりして、大変快く送り出してくれました。企業の雰囲気作りはすごく大事だと感じますね」
スクリーンに西村氏の自信作のキャラ弁が映し出されると、会場は温かな笑い声に包まれました。
「お風呂は最初から私の仕事でしたし、こうしてキャラ弁もつくりました。うまく妻にしつけられたかな、と(笑)」
イクメンの星に選ばれてからはさらに周囲の関心が高まり、収入や人事評価への影響などについて質問をされるようになったとか。
「1カ月間なので収入にも評価にも影響はなかったことを説明しながら、『今しか見られない姿があるんだから、みんなもどんどん取得しようよ!』とすすめています」
住友商事 |
「住商マンとして一皮むけて成長してもらうために、仕事にも人生にも一生懸命な“イクメン”を応援します 」と、イクメンサポーター宣言している住友商事。ワーク・ライフ・バランス施策を積極的に推進し、事業所内保育所の設置や育児に伴うフレックスタイム制度の適用・短時間勤務など、子育て環境の整備も進めています。 |
本山氏によると、小学校を卒業するまで取得できる「子の看護欠勤」は、男性の利用者も増加。配偶者出産休暇は、対象男性社員の半数以上が利用しているとのこと。
「仕事を含めた生活をいきいきと充実させ、会社とともに成長していくことをコンセプトとして、タイムマネジメント研修や社員のワーク・ライフ・バランスを紹介するパンフレットなどを通じて、意識改革を進めています。また、社員の健康応援サイト『KENPOS』で育児休職者が育児日記を公開するなどして、事例紹介の共有が行われています。
男性の育休取得者はまだそれほど多くないのですが、上司や先輩からは『うらやましい』という声も聞かれます。この時期に育児に参加し楽しむことで、子どもが大きくなったときの関わり方も変わってくるのではないでしょうか」
高島屋 |
同じくイクメンサポーター宣言している高島屋でも、従業員のワークライフバランスの実現に向け、さまざまな支援を積極的に行っています。特に重視しているのは、仕事と育児の両立支援。男性の育休取得を後押しする環境整備に取り組んでいるとのことです。また、イクメンの声を取り入れた商品の開発を行うなど、お客様の子育ても応援しています。 |
「男性の育児休業取得者は、現時点で50名。内49名が2週間以内の有給扱いでの取得となっています」と中川氏。社内報やホームページで男性の育休取得の体験談を公開するなど、男性が育児参加することのメリットを発信することに注力されています。
「企業にとっての課題は、今後のさらなる環境整備です。そのためには、男性が育児参加することのメリットを繰り返し、研修の場などで周知する。これに尽きます。本人よりも管理職に対する意識醸成が重要だと思います。自分の価値観を押し付けるのではなく、ひとりひとりに自分の人生を考えさせながら、どうやって部下と円滑にコミュニケーションしていくかを、一緒に考えていきたいですね」
イクメン宣言者 |
日頃から積極的に地域の育児関連のイベントなどにも参加しているセイン・カミュ氏は、3児の父。欧米での父親の育児参加は一般的であることから、ごく自然にイクメンになったとか。 「著名人代表になってますが、僕も他の皆さんと同じように、自分からちゃんとイクメン宣言したんですよ! イクメンプロジェクトから声をかけられたんじゃないんです(笑)」と、改めて積極的なイクメンぶりを語りました。 |
「日本ではまだイクメンが少ないから、マニュアル的なものがないんですね。だから多くのお父さん方とコミュニケーションを取り合うことで、目指すべきイクメンのモデル像がつくられていくのではないかと思います」
とはいえ、イクメンたちのコミュニケーションの場がまだまだ少ないのも、日本の現状。そこでセイン氏からの提案です。
「アメリカでは子どもとお父さんのサマーキャンプがあって、これがお母さんの育児休暇になるんです。皆さんも、お父さん同士で声をかけあって、サマーキャンプをしてみては? こういった場を設けることで、イクメンの喜びが築かれて、広がっていくと思います」
東京大学 |
本山氏、中川氏が共通の意見としてまとめたのは、「一企業だけでメッセージを発信していくのは難しい」ということ。「これからの時代は、企業の枠を超えての協力が必要。イクメンプロジェクトが浸透することで、その波に乗って企業も活動を広げていきたい」とビジョンを語りました。 最後に佐藤氏より、パネラーと会場のイクメンたちへメッセージが送られました |
「イクメンプロジェクトは、イクメンだけを応援するのではなく、カップルでの子育てを当たり前の社会にする、社会のあり方を変えていく取り組みです。私も推進チームのメンバーとして、イクメンや企業の皆さんからの期待に応えられるよう活動していきたいと思います。皆さんも身近なところからぜひ取り組んでいってください。本日はどうもありがとうございました」
イクメンたちがご家族と一緒に気軽に来場できるようにと、今回は明るくて広々とした託児所を設置。シンポジウムの間、NPO法人「つくしんぼ」の保育士さんたちとたっぷり遊んで、子どもたちもすっかり笑顔になりました。

NPO法人「つくしんぼ」の保育士さんたちと子どもたち




